米国株式セクター概要

投資

米国主要な株式指数S&P500は11のセクターに分かれている。
Global Industry Classification Standard(GIGS)による産業分類がベースとなっている。
各セクターの特徴、代表的な銘柄は以下の通り。
(ティッカーシンボルはバンガード社のセクターETF)


■Information Technology(情報技術セクター)  

ティッカーシンボル:VGT    

75銘柄で構成され、S&P500のうち28%のと大きな時価総額シェアを持つ。
米国株の成長を牽引してきたセクターであり、世界的な時価総額上位銘柄が多数含まれる。
アップル、マイクロソフトなど成長率の高い銘柄が多い。 
収益を企業の成長のために再投資する企業が多く、配当での株主還元はあまり行われない。  
よってインカムゲインは期待できず、キャピタルゲインを狙いたいセクター。  
成長への期待感からバリュエーションが高くなっている銘柄も多く、ボラティリティも高い。  

〜代表的な銘柄〜   
Microsoft (マイクロソフト)   
Apple (アップル)   
Visa (ビザ)   
Mastercard (マスターカード)   
Broadcom (ブロードコム)   
Cysco Systems (シスコシステムズ)


■Health Care(ヘルスケアセクター) 
ティッカーシンボル:VHT 

65銘柄で構成され、S&P500のうち14%を占める。   
医薬品や医療機器などを提供するビジネスが中心。   
どんな時でも医療には一定のニーズがあるため、不況に強くボラティリティは低い。   
配当が高めの銘柄も多い。   
高齢化社会において、成長も期待できるセクター。   

 〜代表的な銘柄〜 
United Health (ユナイテッドヘルス)
Johnson & Johnson (ジョンソンエンドジョンソン)
Phizer (ファイザー)
Abbvie (アッヴィ)
Eli Lilly (イーライリリー)
Merck (メルク)
Abbott Laboratories (アボットラボラトリーズ)

■Consumer Discretionary (一般消費財セクター) 

ティッカーシンボル:VCR

60銘柄で構成され、S&P500のうち12%を占める。
生活必需品ではない商品やサービスを取り扱うため景気動向に左右されやすい。
消費者にとってなじみのあるセクター。

〜代表的な銘柄〜
Amazon (アマゾン)
Tesla (テスラ)
The Home Depot (ホームデポ)
McDonald’s (マクドナルド )
Nike (ナイキ)
Starbucks (スターバックス)

■Financials(金融セクター) 

ティッカーシンボル:VFH 

67銘柄で構成され、S&P500のうち11%を占める。
銀行・保険・投資銀行・証券会社などが属するセクター。
金利の影響を受けやすいセクターで 高金利時にパフォーマンスがよくなりやすい。
景気に敏感でボラティリティも高め。

〜代表的な銘柄〜
Berkshire Hathaway (バークシャー・ハサウェイ)
JPMorgan Chase (JPモルガンチェース)
Bank of America (バンク・オブ・アメリカ)
Wells Fargo (ウェルズファーゴ)
Citi Group (シティグループ)
Ameriacn Express (アメリカンエクスプレス)


■Comunication Service(コミュニケーションサービスセクター)    
ティッカーシンボル:VOX    

27銘柄で構成され、S&P500のうち9%を占める。     
オフェンシブな銘柄や、ディフェンシブな銘柄が混ざったセクター。

〜代表的な銘柄〜
Alphabet (アルファベット)
Meta Platforms(メタプラットフォームズ)
Walt Disney (ウォルトディズニー)
Verizon Communications
(ベライゾンコミュニケーションズ)
AT&T 


■Industrial(資本財セクター)

ティッカーシンボル:VIS

72銘柄で構成され、S&P500のうち8%を占める。
産業用機械や原料の製造機などBtoBビジネスをメインとする。
好不況の影響を受けやすい。
B to Bのビジネスがメインなのであまり馴染みがない企業が多い。

〜代表的な銘柄〜
Union Pacific (ユニオンパシフィック)
United Percel (ユナイテッドパーセル)
Raytheon Technologies (レイセオンテクノロジーズ)
Honeywell International (ハネウェルインターナショナル)
Deere (ディール)


■Consumer Staples (生活必需品セクター)

ティッカーシンボル:VDC

32銘柄で構成され、S&P500の6%を占める。
高配当利回りで連続増配している企業が多く、インカムゲイン狙いの投資家に人気。
生活必需品や食料品を扱うため、好不況の影響受けにくい。
P&G, コカコーラなど強力なブランドを有する会社がある。

〜代表的な銘柄〜
Walmart (ウォルマート)
Procter & Gamble (P&G)
Coca-Cola (コカコーラ)
PepsiCo (ペプシコ)
Costco Wholesale (コストコ)
Philip Morris (フィリップモリス)
Altria Group (アルトリアグループ)


■Energy (エネルギーセクター)

ティッカーシンボル;VDE

21銘柄で構成され、S&P500の4%を占める。
原油・天然ガス等の採掘や石油製品の製造。
原油価格との相関が大きく、ボラティリティも高い。
特にサウジアラビアやロシアといった石油産出国の政策や地政学リスクの影響を受けやすい。
成熟している企業が多く、成長性は高くない銘柄が多い。高配当利回りの企業多数。

〜代表的な銘柄〜
Exxon Mobil (エクソンモービル)
Chevron (シェブロン)
Conoco Phillips (コノコフィリップス)
Kinder Morgan (キンダーモルガン)
Phillips 66 (フィリップ)


■Utility (公益事業)

ティッカーシンボル;VPU

29銘柄で構成され、S&P500の3%を占める。
電力・水道・ガスなどインフラ関連の安定した事業を行っているセクター。
全ての家庭に欠かせないため安定性が高く、高配当、しかし成長性も低い。
債券に近い性質を持つとも考えられる。

〜代表的な銘柄〜
NextEra Energy (ネクステラエナジー)
Duke Energy (デュークエナジー)
Southern (サザン)
Dominion Energy (ドミニオンエナジー)


■Materials (素材セクター)

ティッカーシンボル;VAW


28銘柄で構成され、S&P500のうち3%を占める。
化学材料や金属材料などの材料を作るセクター。
企業動向に敏感でボラティリティが高い。

〜代表的な銘柄〜
Lindle PLC (リンドル)
Newmont (ニューモント)

■Real Estate (不動産セクター)

ティッカーシンボル:VNQ

29銘柄で構成され、S&P500のうち3%を占める。
米国内の不動産の売買や賃借などの事業を展開。
金利や景気などの影響を受けやすい。

〜代表的な銘柄〜
Prologis (プロロジス)
American Tower (アメリカンタワー)

コメント

タイトルとURLをコピーしました